【アメリカ】アーティスト・ビザの取得の方法(2) DS-160の準備

アメリカのビザ取得には以下のような段階があります。

  1. 弁護士への依頼から許可まで https://ent-mktg.us/musician/tips/1222/ 
  2. DS-160申請の準備 https://ent-mktg.us/musician/tips/1242/ 
  3. DS-160の入力 https://ent-mktg.us/musician/tips/1257/ 
  4. 領事館での面接申込み https://ent-mktg.us/musician/tips/1284/ 
  5. 領事館での面接 https://ent-mktg.us/musician/tips/1294/ 

このページでは、アーティストとそのサポート要員のアメリカのビザの申請の方法のうち「DS-160の準備」を解説します。

ビザ申請の方法2 (DS-160の準備)

ここからは、自身の作業になります。最終段階は、アメリカ大使館または領事館での面接です、この面接は日本語でもできるようになっています。この申込みをオンラインで行なうのです。また、それまでにデータを入力しておかないといけないのが「DS-160」と呼ばれるフォームです。これには記載事項が多く、パソコンの画面に向かってからではその準備のためにたびたびタイム・アウトしてしまってとても面倒くさいので、事前の準備が必要なのです。

なお、DS-160に記入するのは全て英語です。集めたデータは全て英語に翻訳しておきましょう。

写真撮影

パスポート用とは別に、写真が必要です。面接申込み用には写真のデジタル・データが必要で、それ以外に面接の際に持参する紙焼きの写真も必要です。

写真は下記に示すガイドラインを満たす必要があります。

Visa Photo Requirement

  • カラー写真であること。
  • 頭髪の頂点からあごまでを測った頭部の長さは、写真全体の縦の長さの50%から70%の間としてください。写真の底辺から目のレベルまでを測った目の高さは、写真全体の縦の長さのの50%から69%としてください。
  • 現在の外観を反映するために過去6か月以内に撮影
  • 背景は白またはオフホワイト
  • 正面写真
  • あまり笑ったりせずに両目を開いて
  • 普段と同じような服を着る
  • 毎日着用する宗教的な服装を除いて、写真に制服を着用しないでください。
  • 宗教的な目的で毎日着用する場合を除き、髪の毛や生え際を隠す帽子や頭の覆いを着用しないでください。あなたの顔全体が見える必要があり、頭の覆いがあなたの顔に影を落とさないようにする必要があります。
  • ヘッドフォン、ワイヤレス・イヤホンなどは、装着しないで撮影。
  • 医療上の理由で眼鏡を外せないという、まれな状況を除いて、新しいビザ写真では眼鏡は許可されなくなりました。たとえば、申請者は最近眼科手術を受けており、申請者の目を保護するために眼鏡が必要だというような場合、医療専門家/医療従事者によって署名された医療声明を提供する必要があります。眼鏡が医療上の理由で受け入れられた場合:
    • 眼鏡のフレームは目を覆ってはいけません。
    • 目を覆い隠すようなまぶしさがあってはなりません。
    • 目を覆い隠すような影や眼鏡からの屈折があってはなりません。
  •  補聴器などを普段着けている方は、写真に写っている可能性があります。
  • 写真は正方形、つまり縦と横が同じになるようにしてください。写真の最小画素数は、600ピクセル x 600ピクセル (縦 x 横)です。写真の最大画素数は、1200ピクセル x 1200ピクセル (縦 x 横)です。

この他に面接の時に持参する5cm x 5cmの紙焼き写真も必要です。

大変面倒くさいですよね? インターネットで「アメリカ ビザ写真」と検索すると、アメリカのビザ写真を撮り慣れている写真館などがみつかるので、プロに撮ってもらったほうがいいと思います。私自身も何度か友人に撮ってもらった白バックの写真でトライしてみましたが、何度も差し戻しとなってしまいました。差し戻しになってしまった場合は、面接の申込画面での申請をパスし、面接の現場に紙焼き写真を持参するということもできます。

過去のアメリカの滞在歴 5回分の履歴を確認する

「過去5回のアメリカの滞在歴」を入力する画面があります。ここに入力する滞在歴を確認します。アメリカ政府のウェブサイト https://i94.cbp.dhs.gov/I94/#/recent-search に行き、上のメニューの「GET MOST RECENT I-94」をクリックしてください。

Get Most Recent I-94

ここに氏名と、最後にアメリカに行ったときのパスポート番号、国籍を入力すると、過去の滞在歴が表示されますので、これをpdf形式で保管してください。以前のパスポートを処分してしまってパスポート番号がわからない方は、日本の外務省のウェブサイトから請求することができます。外務省では、正しく発給されたパスポートについては、その発給申請書(パスポートセンター又は海外にある日本大使館・総領事館に提出したもの)を画像化して保存しています。その画像の中に、当時のパスポート番号や発行年月日等が記載されていますので、その画像を印刷して開示してくれます。これは、面接時に領事館に持参します。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/public/johokokai/passport/index.html

Application Receipt/Petition Numberを確認する

弁護士に送られてきた「I-797B」という書面にApplication Receipt/Petition Numberが記載されています。これが必要ですから確認しておきます。エンタテインメントマーケティングではI-797Bをスキャンしてpdf形式で申請者本人にお渡ししています。

アーティスト/バンド用のビザのApplication Receipt/Petition Numberは通常「WAC」「EAC」などのローマ字3桁と数字10桁の13桁です。

I-797B

過去のアメリカのビザの番号を確認する

留学などの経験があり、過去アメリカのビザを取得したことがある人は、この番号が必要です。ビザの右下にあるRから始まる赤い番号です。

Visa Number

全ソーシャル・メディアのアカウントを確認する

Twitter、Facebookなど利用している全てのソーシャル・メディアのアカウントを記入するページがあります。ツイッターなどの「@xxxx」というアカウント名でもいいし、「https:」から始まるURLでもいいです。

招聘元の会社の住所と電話番号、担当者名と電話番号、メール・アドレスを確認する

招聘元の会社が「PETITION」です。この会社の住所と電話番号、担当者の電話番号とメール・アドレスを登録する画面があります。手元に準備しておきましょう。

父、母と配偶者(離婚歴がある場合、その人も)のフルネーム、生年月日と出生都道府県を確認する

両親や配偶者(離婚歴がある場合、その人も)の氏名と生年月日出生都道府県を記入するページがあります。もし複数回離婚していたらその全員のデータが必要です。また、両親や配偶者が亡くなっていても必要です。これまでの経験では、年月日はわかるが、西暦での誕生年がわからない人が多かったです。

事務所に所属していて、ビザの付与されたパスポートを事務所に送ってもらいたい場合は事務所の住所を確認する

これは簡単ですね。領事館で預けたパスポートは受取時にサインか印鑑の必要な郵便局のレター・パックで送られてきます。自宅に受け取ってくれる人がいないと再配達になってしまいます。

アーティストとしての活動開始日を確認する

いつからアーティストとして活動しているかを確認しておきます。客観的に証明できる日にちが必要です。事務所との契約日のように契約書に日付が入っているとか、初めてのライブの告知のフライヤーに名前が入っているとか、など日付が証明できる日を選んでください。

これはO-2、P-2を申請するサポート要員も同じで、契約書や発注書のような日付を証明するものが必要ですので、なければ作成してもらってください。

 最後に通った学校の住所を確認する

これは何のために入力させるのかわからないのですが、最後に通った学校の学部や科などとともに、学校の住所を記入する欄があります。検索などをして調べておきましょう。また、入学と卒業の年月日も聞かれます。これは事前に調べておいてください。

 秘密のパスワードを考えておく

DS-160オンライン申請フォームは、少しの時間でもタイム・アウトしてしまいます。在日アメリカ大使館のウェブサイトではDS-160オンライン申請フォームの記入完了には1時間半から2時間を要する、と言っています。その都度申請番号をID、秘密のパスワードをパスワードとして入力する必要があります。この秘密のパスワードは以下の中から事前に選んでおきましょう。

  • あなたのお母さんのお母さんの名前
  • あなたのお父さんのお父さんの名前
  • あなたの母方の祖母の旧姓
  • あなたが子どもの頃、あなたの家族はあなたをどのような名前で呼んでいたか
  • どの都市であなたの配偶者または大切な人に会ったか?
  • あなたの好きな幼なじみの名前
  • 8歳のときのあなたの住所
  • あなたの一番上のきょうだいの誕生日
  • あなたの末っ子のミドルネーム
  • あなたの一番上のきょうだいのミドルネーム
  • 11歳のときに通っていた学校名
  • 子どもの頃の自宅の電話番号
  • あなたの一番上のいとこの氏名
  • あなたが好きなぬいぐるみやおもちゃの名前
  • あなたのお父さんとお母さんが出会った街
  • あなたの好きな先生の氏名
  • あなたの一番近いきょうだいが今住んでいる街の名前
  • あなたの最年少のきょうだいの生年月日
  • あなたが最初に仕事をしたの街の名前
  • あなたの最初のボーイフレンド/ガールフレンドの名前

 

<関連ページ>
アメリカのアーティスト・ビザの取得方法は全部で5ページあります。各ページで内容をご覧ください。

  1. 弁護士への依頼から許可まで https://ent-mktg.us/musician/tips/1222/ 
  2. DS-160申請の準備 https://ent-mktg.us/musician/tips/1242/ 
  3. DS-160の入力 https://ent-mktg.us/musician/tips/1257/ 
  4. 領事館での面接申込み https://ent-mktg.us/musician/tips/1284/ 
  5. 領事館での面接 https://ent-mktg.us/musician/tips/1294/ 

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