Billboard Hot 100 の上位10曲 2023年02月11日付

Billboard Hot 100 2023/02/11付

http://www.billboard.com/charts/hot-100

ChartExpressが公開している「Billboard Hot 100 Single Charts | Top 10 | February 11, 2023 | ChartExpress」は、

一般の人が作成したBillboard Hot 100 (Top20) のプレイリストは

1. 'Flowers' Miley Cyrus
 Miley Cyrus 'Flowers'
2. 'Kill Bill' SZA
3. 'Creepin'' Metro Boomin, The Weeknd & 21 Savage
4. 'Anti-Hero' Taylor Swift
5. 'Unholy' Sam Smith & Kim Petras
6. 'Die For You' The Weeknd
7. 'I'm Good (Blue)' David Guetta & Bebe Rexha
8. 'Rich Flex' Drake & 21 Savage
9. 'As It Was' Harry Styles
10. 'Just Wanna Rock' Lil Uzi Vert

今週もMiley Cyrusの'Flowers'が1位です。これで3週連続です。


トップ10初登場曲は10位のLil Uzi Vertの'Just Wanna Rock'1曲です。

2月5日に今年のグラミー賞の授賞式がありました。

Grammy

主要4部門の受賞者は

・Record of the Year
'About Damn Time' Lizzo
・Album of the Year
'Harry's House' Harry Styles
Song of the Year
'Just Like That' Bonnie Raitt, songwriter (Bonnie Raitt)
Best New Artist
Samara Joy

と、私の予想を大きく裏切るものでした。
「Record of the Year」はAdeleかBeyoncé、
「Album of the Year」もAdeleかBeyoncé、
「Song of the Year」もAdeleかBeyoncé、
「Best New Artist」はMåneskinしかありえない、
と私は思っていました。
とはいえ、こういうことは良くあることです。
アメリカには季節ごとに大きな音楽祭があります。
グラミー賞2月、
「Rock and Roll Hall of Fame Museum」の「ロックの殿堂入り授賞式」4月、
ビルボード・ミュージック・アワード5月、
MTVビデオ・ミュージック・アワード8月、
アメリカン・ミュージック・アワード11月、
と時期をずらせて開催され、互いが食い合わないように考えられています。
「ロックの殿堂入り授賞式」は25年以上のキャリアをもつアーティストに対して一般投票で決定するものです。
「Billboard Music Awards」。これは、CDの売上、ラジオの放送回数、ストリーミング再生回数などから生成されるBillboardのヒット・チャートにしたがって、流行した曲やアーティストに対して贈られるものです。
「American Music Award」は一般からの人気投票によるものです。
他の賞がヒット・チャートや人気投票といった客観的なデータをもとに授賞されるのに対し、グラミー賞だけは「レコーディング・アカデミー」に所属する音楽業界の専門家、ソング・ライターやレコード・プロデューサー、レコーディング・エンジニアなどによる、音楽業界の「内輪の」投票による賞なので、一般の人の感覚と大きくズレることがあるのです。たとえば昨年「Album of the Year」を授賞したJon Batisteのアルバム'We Are'はBillboardのアルバム・チャートで25位までしか上がっていないものでした。The Weekndが売れに売れてアーティスト売上1位になっても、1つもノミネートされない、などということもありました。
投票している人は「これはあくまで業界内の「内輪の」賞だ、人気投票なら他でやってくれ」と思っているのに対し、一般の人の感覚は「人気がある曲が取らない賞の番組なんてつまらない」と思っているのでしょう。
「レコーディング・アカデミー」は、実に音楽業界や音楽業界に対していいことをやっています。音楽家の立場を守るための著作権法改正をアメリカ議会に対してロビー活動を行ったり、公立学校の音楽教育の補助金がカットされるのを必死に防いだり。この原資の大きな部分がグラミー賞授賞式のテレビ放映権なのです。
これからもこのような活動を続けていくためには、より大きなテレビ放映権料を獲得しなければいけません。人気アーティストがパフォーマンスし、人気アーティストが賞を獲得しないと、テレビの視聴者数がどんどん減って、放映権料も取れなくなってしまうのです。
もう何年も「グラミー賞の限界」が言われています。今年はもう少し人気アーティスト寄りになるかと思っていましたが、この授賞結果からは、どうもまだそうなっていないようです。
まだまだ時間がかかるのかもしれません。

Billboard Global 200 2023/02/11付

Billboard Global 200 ex U.S. 2023/02/11付

 

 

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