ユニバーサル・ミュージックの上場で市場は音楽産業を「不要不急じゃない」と判断した

2021年9月21日にユニバーサル・ミュージック・グループが株式市場に上場を果たし、参照価格を大幅に上回る初値を付けました。

ユニバーサル・ミュージック・グループが新規上場、大幅高 | ロイター

21日にアムステルダム証券取引所に新規上場した米大手音楽会社ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)は、参照価格を大幅に上回る初値を付けた。

 

株価は26.61ユーロとなり、参照価格だった18.50ユーロを38%も上回りました。

これによりユニバーサル・ミュージック・グループの株式市場の評価額である「時価総額」は463億ユーロ、この日のレートで換算すると、ドルでは543億ドル、日本円では5兆9497億円になりました。

時価総額とは株価に株数をかけたもので、この会社の価値を表します。現状の業績がぱっとしなくても将来に期待を持たせれば時価総額は上がるし、そうでなければ下がってしまいます。

同等の時価総額はTwitterが536億ドル、日本のホンダが535億ドルですから、543億ドルのユニバーサル・ミュージック・グループはTwitterやホンダと同程度の評価を得た、ということです。

これは歓迎するべきことです。株式市場は音楽産業を「不要不急なんかじゃない」産業として認め、レコード産業が投資対象になってきたことを示しているのです。

ユニバーサル・ミュージック・グループの高値をみた投資家は、先に上場しているワーナー・ミュージック・グループがユニバーサル・ミュージック・グループと比べて過小評価だった、と思ったのか、ワーナー・ミュージック・グループの株価も上昇しました。

Universal hits massive valuation of $54bn as it lists on Amsterdam Stock Exchange - Music Business Worldwide

UMG’s opening price is over a third bigger than the reference price that Vivendi confirmed yesterday of €18.50…

「音楽産業は経済になんか影響を与えていないし、なんとなく日陰者で、不要不急産業だって僕の前でつぶやく音楽関係者がいるのですが、そんなことはありません。胸を張って行きていきましょう。

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