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中国は夢の音楽マーケットだけれど、運営がむずかしい

日本でも2021年10月1日に公開される007映画「ノー・タイム・トゥ・ダイ」が中国の検閲をパスして、無事公開される事になりました。良かったですね。

‘No Time To Die’ to open in China 【Screen Daily】
007ノー・タイム・トゥ・ダイ

https://www.screendaily.com/news/no-time-to-die-to-open-in-china/5163217.article

007映画は、前作の2013年公開の「スカイフォール」が検閲の結果、何シーンかがカットされ、ファンから怒りの声が聞こえていました。

中国当局の『スカイフォール』検閲に映画ファンが怒りの声【AFP】
2013年1月23日
https://www.afpbb.com/articles/-/2922813

最近の中国は、文化規制がどんどん激しくなって、出版物、テレビの番組やコンサート等の内容も検閲されます。
最近話題になったのは、いま中国で人気が加熱するタレント発掘型のリアリティ番組のオンエアを禁止したことです。中国政府は「不道徳なポップ・カルチャーが若者を堕落させている」ということで、取り締まる方針のようです。

中国、タレント発掘番組を禁止【AFP】
2021年9月2日
https://www.afpbb.com/articles/-/3364529

また、オンライン・ゲームも規制の対象で、18歳未満の未成年がオンライン・ゲームをプレイできる時間を金曜日、週末、祝日の午後8時から午後9時に制限しました。

中国、未成年のオンラインゲームのプレイ時間をさらに制限【ロイター】
https://jp.reuters.com/article/china-regulation-gaming-idJPKBN2FV0S1

中国では若者が「楽しいこと」は禁止されていく傾向にあります。

中国当局、国際線フライト制限を来年上半期も維持へ【ロイター】
https://jp.reuters.com/article/china-aviation-outbound-travel-idJPKBN2FY0JJ

中国当局は、2022年上半期までは国際線のフライト制限をしていくつもりのようなので、当分は国外のアーティストが中国でツアーをしたり、フェスティバルに出演するのは難しそうですが、なんといってもこれからの音楽にとっては中国は大きなマーケットです。
K-Popが世界飛躍のきっかけを作ったのは中国からの収入でした。中国ではK-Popアーティストの人気がどこよりも早く沸騰し、大規模なスタジアムで開かれるK-Popアーティストのコンサートは、どこも満員でした。

中国のコンサートの選別は随分前から実施されています。セット・リストに含まれる曲の歌詞や、過去のメディアでの発言がチェックされ、政府が問題ないと判断したアーティストだけがコンサートの開催許可を得ます。
たとえば、ダライ・ラマと付き合いがあるアーティストは、中国でのコンサートの開催が許可されません。これまでこの理由で開催不許可となったのは、セレーナ・ゴメス、マルーン5、ボン・ジョヴィなどです。
コンサートが始まっても、うかうかしてられません。ビョークは上海のコンサートで「チベットを解放しよう」とMCして、その場でコンサートが中止されました。

中国は魅力的なマーケットです。僕も、日本のアーティストと何度か訪問していますが、イメージと違い、熱狂的に迎えてくれます。ですから、力を入れたいところですが、中国での運営は実にむずかしいです。私たちエンタテインメントマーケティングでは、これまでの経験を踏まえ、中国での現地企業と組んで行なうことにしました。これは、今のところ、中国限定です。東南アジアも、お隣の国同士距離はとっても近いけれども文化が全然異なるのですが、このエリアに関しては、自力で運営が可能です。でも中国は別。
これが、今現在の私たちの方針です。