アメリカの入国がますます厳しくなっています

ロサンゼルス国際空港国際線ターミナルの星条旗

4月第1週にアメリカに入国した人が、シカゴのオヘア空港で入国審査に4時間を要した、という話が飛び込んできました。私も1月にロサンゼルス国際空港で入国したときに2時間半待ちだったのですが、4時間とはいやはや……。
2025年1月にドナルド・トランプが大統領に就任してすぐに渡航と将来の制限の可能性に関するいくつかの大統領令が出されました。大統領は直ちに渡航禁止令を発令したわけではありませんが、これらの大統領令により、領事館や入国港で外国人が受ける審査レベルは急速に高まっているようです。

2025年2月 アメリカ移民法ダイジェスト【FRAGOMEN】 https://www.fragomen.com/insights/2025-02.html

これは、特にラテン・アメリカやアジアからの便に限ったことではなく、イギリスやヨーロッパからの便も同様に扱われているようです。

米国で外国人渡航者の拘留が続出、出張者や永住権保持者まで 英独が注意喚起【Forbes】 https://forbesjapan.com/articles/detail/77997

エンタテイメントマーケティングでは、日本のアーティストのアメリカのアーティスト・ビザ取得のお手伝いをしていますが、ビザの発給基準が日に日に厳しくなっているのを実感しています。これまで1通で良かったディール・メモ(仕事の契約書など)が3通、5通と要求されるようになりました。また、従来なら同行する通訳や舞台監督もアーティストとひとかたまりにしてミュージシャン・ユニオンの全国組織 The American Federation of Musicians (AFM) の推薦状があればよかったのですが、通訳や舞台監督などの推薦状はもうここではダメになってしまいました。わたしたちのアメリカのイミグレーション弁護士は、AFMとは別の団体を探し出してきて、この団体の推薦状を得ることにしました。
私たちエンタテイメントマーケティングは、ここしばらくで徐々に徐々に発給基準が厳格になっているのを実感しています。

また、正規のビザを持っていても空港で入国を拒否されることもあるようです。

米国で日本人「入国拒否」続出、F1ドライバー角田選手もトラブルのなぜ…空港の審査官に“疑われがち”な条件・傾向はある? 【弁護士jpニュース】 https://www.ben54.jp/news/1841

たとえば、日本人女性がハワイなどを訪れようとした際に、売春目的での渡航を疑われて入国拒否される事例もあるようです。ミュージシャンですから服装も自由を求めて露出の多い人も多いと思うのですが、そういう人は狙われやすいのかもしれません。

このように変化が多いときにアメリカのアーティスト・ビザを取得するために起用する弁護士は、有能であることが求められます。ビザは根気よく作業して、書類不備で却下されても自分一人の力で取得することもできますし、イミグレーション弁護士の中には申請だけを請け負って書類の作成は自らがやるという「セルフ・サービス弁護士」もいます。こういった弁護士と比較してエンタテイメントマーケティングの弁護士費用が高い、という声もいただくのですが、エンタテイメントマーケティングが提携している弁護士事務所は「フル・サービス」の弁護士事務所で、書類の作成はすべてやってくれます。書類の不備にも対応してくれます。トランプ政権下でアーティスト・ビザを取得するなら、エンタテイメントマーケティングが提携しているような、アーティスト・ビザ専門のフル・サービスの弁護士事務所を起用することを強くお勧めします。

また、我々のアメリカでの本拠地でもあるロサンゼルスで入国するアーティストは多数いると思うのですが、その場合、航空会社はユナイテッド航空がおすすめです。外国の航空会社やデルタ航空、アメリカン航空を利用した場合の入国審査は国際線ターミナル(Tom Bradley International Terminal (Terminal B))で行われるのですが、ユナイテッド航空だけは自社のターミナルに専用の入国審査施設を持っていて、荷物を受け取ってすぐに入国審査を終えて表に出てきています。国際線ターミナルで行列を作って2時間半待つのは誰でも嫌でしょうし、その間にトイレに行くなどして列から離れたらまた列の最後尾に戻されてしまうので、今の段階ではLAXにはユナイテッド航空で到着するのが良いと思います。

とにかく、時々刻々と状況が変わっていくので、ビザを取得する人に僕たちも「従来はこうでした」とは伝えられるのですが「今度はこうです」と言いづらいのがなんともはがゆいのです。

【無料冊子ダウンロードと郵送】アーティスト・サービスのメニューのすべて

アーティスト・ブック2023年12月版表紙
エンタテインメントマーケティングの全16項目のアーティスト・サービスを網羅した冊子を無料でさしあげます。2023年12月の最新版です。2023年の音楽業界のデータを反映しています。
pdfデータのダウンロードの他、ご希望の方には印刷した冊子を郵送します。