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http://www.billboard.com/charts/hot-100

ChartExpressが公開している「Billboard Hot 100 Single Charts | Top 10 | May 13, 2023 | ChartExpress」は、

SpotifyのBillboard Hot 100の公式プレイリストは

1. 'Last Night' Morgan Wallen

2. 'Kill Bill' SZA
3. 'Flowers' Miley Cyrus
4. 'Ella Baila Sola' Eslabon Armado X Peso Pluma
5. 'Calm Down' Rema & Selena Gomez
6. 'Creepin'' Metro Boomin, The Weeknd & 21 Savage
7. 'Un x100to' Grupo Frontera X Bad Bunny
8. 'Die For You' The Weeknd & Ariana Grande
9. 'Boy's A Liar, Pt. 2' PinkPantheress & Ice Spice
10. 'Anti-Hero' Taylor Swift

今週もMorgan Wallenの'Last Night'が1位で、先週とほとんど変わり映えのしないヒット・チャートです。これは、アメリカだけでなくてグローバル・チャートもあまり変わりません。

いま、ハリウッドでは映画やテレビの脚本家の組合がストライキをしています。

https://www.today.com/news/hollywood-writers-strike-2023-explained-rcna83508

映像を見るのがNetflixなどのストリーミング中心になった結果、従来と同じ支払い体系では脚本家が食っていけなくなっているのがこの理由です。
毎週の音楽のヒット・チャートが変わり映えしないのも、これと同じ音楽の聞かれ方がストリーミング中心になったからが大きく影響しています。
一度なにかのきっかけでヒット・チャートの上位に入った曲はストリーミングで更に聞かれ、まったくヒット・チャート上位から落ちなくなってしまうのです。
この記事の読者の多くは「音楽好き」で、常に新しい音楽を探している人たちでしょう。皆さんのような人々が「いいね!」しているのが、たとえば「New Music Friday」プレイリストでしょう。このプレイ・リストに「いいね！」しているのは411万人です。

それに対し、その時に流行っている人が「いいね！」しているのが「Today's Top Hits」です。こちらに「いいね！」しているのは一桁多い3364万人です。

音楽ユーザーの大半を占める音楽のライト・ユーザーは「流行っている曲」の入っているプレイリストをフォローし、昨日はやっていた曲は今日もリストの上位に掲載されて今日もまた聞かれるからヒット・チャートの上位に居続けるのです。
映像も音楽もストリーミング中心になり、この流れはここしばらくは変わりそうもありません。ということは、チャートが動かないという傾向はこれからも続く、というわけです。

映像産業は音楽産業よりも動いている全体のお金が大きいし、プロジェクトの規模が大きいので「ストライキ」という形になっているのですが、音楽の世界は誰かに雇用されて曲を創ったり歌ったりしているわけではないので同じようなことが音楽業界で起こるとは思えないのですが、今起こっていることの発端はあまり変わりません。

音楽の世界では映像のための音楽を委嘱されて書いている職業作家には、AIの脅威が迫っています。同じ映像のための音楽作家でも「スター・ウォーズ」の音楽を担当しているジョン・ウィリアムスのような人は別として、企業のプロモーション・ビデオやファッション・ショーのようなイベントで使われる音楽はどんどんAIによる制作が進んでいます。曲調や店舗、ソフトウエアによっては画像などを入力するとあっという間に音楽が出来上がってくるのです。この流れは止められませんね。