アーティストはエゴサーチなんかしちゃいけません
最近、メンタル・ヘルスが話題になっています。
テニスの大坂なおみさんが2021年のフランス・オープンの開催中に自身のメンタル・ヘルスについて語り、その後の試合をキャンセルしました。
ごく最近も「心身の疲れ」を理由に活動を休止したアーティストがいます。
2020年には、何人もの俳優さんや女優さんが自殺してしまいました。
アーティストの精神からくる自殺は昔からあとを絶ちません。感受性が強いゆえにいい曲を作ったり自己表現ができるアーティストは壊れやすいのかもしれません。
『なぜアーティストは壊れやすいのか?』などという本まで出ているほどです。
昔からある現象ではあるのですが、アーティストが心を痛めやすくなっているのは、SNSの普及も影響しているものと思われます。2020年に自殺した女子プロレス選手の事件が記憶に新しいところです。
SNSさえなければ自分たちには入ってこなかったアーティストへの罵詈雑言が聞こえてきてしまうようになったわけですね。SNSは自分たちのファンを作り、ファンたちを盛り上げていくという大きなメリットがありますが、その分聞きたくない自分への誹謗中傷も聞こえてきてしまう、諸刃の剣だということです。
アーティストは、成功すればするほど、嫌われるものだと思いましょう。褒められて自分たちのことを好きになってくれる人が増えれば増えるほど、嫌いになる人も多いのです。
「こんな下手くそバンド」と言われたり、「ブスなのに」と言われたり、「こんな音楽を好きになるだなんて気がしれない」と言われたり……。
ネット上の人たちの、成功している人への劣等感、嫉妬や邪推がひとかたまりになってアーティストを襲います。攻撃している人々は、共通の相手を攻撃することで歪んだ連帯感をもって「束になって」襲ってくるのです。
こんなとき、ファンのグループが助けてくれるとうれしいのですが、気がつくとファンたちも孤立してしまうことさえあります。
逆にTikTok Liveなどではアンチ派がではボコボコにされるようなこともありました。
TikTok Liveを世界で最初に行ったアーティストのひとつにBLACKPINKがいるのですが、このTikTok Liveにはアンチ派もやってきて乱暴な書き込みをした。そこに熱心なファンたちがやってきてアンチ派をあっという間に排除してしまいました。
アーティストはSNSで自分たちの普段の姿を世の中に晒すのはいいのですが、エゴサーチはやめましょう。アーティストを不安にさせ、孤独にさせるような書き込みをわざわざ自分から見に行くことなんてありません。
すごく世の中の評判は気になるだろうけれど、エゴサーチは、アーティストの気持ちを折る最悪の手段です。
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